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NewsLetter 2022年1月号 本当の美肌の温泉とは?
今回は「本当の美肌の温泉」についてお話させて頂きます。昨今の温泉情報では度々目にする「美肌の湯」ですが、果たして本当にそうなのか、どうなのでしょうか。
温泉界で言われる「日本三大美人の湯」は、川中温泉(群馬県)、龍神温泉(和歌山県)、湯の川温泉(島根県)です。川中温泉の泉質は硫酸塩泉。龍神温泉の泉質は炭酸水素塩泉、湯の川温泉の泉質は硫酸塩泉です。
また別の「日本三大美肌の湯」は、嬉野温泉(佐賀県)、斐乃上温泉(島根県)、喜連川温泉(栃木県)です。嬉野温泉の泉質は炭酸水素塩泉、斐乃上温泉の泉質はアルカリ性単純温泉。喜連川温泉の泉質は塩化物泉や硫黄泉です。そのため、「美肌の温泉」とは、ひとつの泉質だけではないということになります。では、泉質別にどのように美肌的効果があるのでしょうか。
炭酸水素塩泉の中でも「ナトリウム-炭酸水素塩泉」は美肌の湯と言われています。重曹泉とも言われ、重曹の成分名は「炭酸水素ナトリウム」です。重曹は油を分解したり、乳化し、角質を薄く剥がしてくれる効果があります。アルカリ性の温泉も同様の効果があります。その結果、これらの泉質の温泉に浸かると肌がツルツルしたり、ニュルニュルしたりします。また、このような泉質の温泉に浸かった後は、お肌が一皮剥けたような新しいお肌になっていますので、乾燥しやすくなっています。だから、これらの温泉から上がったらすぐに保湿クリーム等でお肌をコーティングしてあげるととても良いです。
硫酸塩泉は、「傷の湯」とも言われ、肌の蘇生効果や、肌にハリを与えてくれると言われています。人によっては少しピリピリする温泉です。私も硫酸塩泉に浸かると肌がピリピリし、肌が再生している!という感じがします。実際湯上り後はお肌がふっくらしたように感じます。関西エリアには残念ながら硫酸塩泉は無く、伊豆や群馬県、福島県に多い泉質です。
硫黄泉は、ゆで卵や火薬のような香りがする温泉です。正式には硫黄ではなく硫化水素(ガスやイオン)を含んだ温泉です。白濁する温泉が多いのですが、アルカリ性の硫黄泉では、まれにエメラルドグリーンのような美しい色になる温泉もあります。そして、硫黄泉はメラニン色素を分解し、薄くしてくれるとも言われ、美白効果が期待できます。全国的に有名な温泉地では北海道の登別温泉、長崎の雲仙温泉、鹿児島の霧島温泉等です。活火山がある温泉地に硫黄泉が多くあります。
硫黄泉は、ゆで卵や火薬のような香りがする温泉です。正式には硫黄ではなく硫化水素(ガスやイオン)を含んだ温泉です。白濁する温泉が多いのですが、アルカリ性の硫黄泉では、まれにエメラルドグリーンのような美しい色になる温泉もあります。そして、硫黄泉はメラニン色素を分解し、薄くしてくれるとも言われ、美白効果が期待できます。全国的に有名な温泉地では北海道の登別温泉、長崎の雲仙温泉、鹿児島の霧島温泉等です。活火山がある温泉地に硫黄泉が多くあります。
塩化物泉はまさに塩を含んだ温泉で、塩分によりとても温まります。また、塩分が肌表面をコーティングすることにより、保温効果、そして保湿効果があります。なので、炭酸水素塩泉やアルカリ性の温泉にさらに塩分も含んでいれば、お肌を美しくして、さらに保湿もしてくれるリンスインシャンプーのような温泉と言えます。
ただ、昨今、諸事情により温泉に殺菌のため、薬剤を投入する施設が増えて来ました。源泉かけ流しと謳っている施設であっても、はたまた100%源泉かけ流しと謳っている施設であっても薬剤を入れている施設や入れざるを得ない施設があるようです。この薬剤はいわゆる「塩素」といわれるもので、正式名称を次亜塩素酸ナトリウムと言います。プールの独特の匂いはこれが原因です。また、最近では塩素以外にも色々な薬剤が使われるようになっているようです。ただ、これらの薬剤はいわゆる酸化剤であり、酸化力により菌を殺菌することになります。また鮮度が高い温泉は還元力があると言われていますが、薬剤を入れた瞬間に酸化系へと変化してしまいます。ということは、温泉自体に影響を与えていることになります。本来の温泉とは別の質になってしまいます。また、生物(人体)へも影響があると言われていて、特にビタミンCやタンパク質を壊すと言われています。特に肌の弱い方やアトピー性皮膚炎の方々への影響は大きいようです。
美肌の湯や美人の湯と言われる温泉で、かつこれらの薬剤が入っている温泉の場合、果たして美肌の湯なのでしょうか?美人の湯と言えるのでしょうか?非常に難しいところですが、温泉に本当の美肌効果を求めるなら「塩素等の薬剤が入っていない美肌効果が期待できる成分を含んだ温泉」へ行かれることをおすすめします。 また、家でお風呂で入浴する際も浴槽にビタミンCを入れ、塩素を中和してから入るようにしています。是非皆様もご家庭でお試しくださいませ。
執筆 一般社団法人 純温泉協会
代表 山口貴史
URL www.realonsen.com