ダイレオの昇温システムのご紹介と福祉施設への導入実績

本記事では、福祉施設で求められる快適・安全・省エネを実現する「ダイレオの昇温システム」について、導入事例とともにご紹介します。

設計段階からの技術サポートや、浴槽規模に応じた最適なシステム選定のポイントも詳しく解説しています。
高齢者施設の浴場設備を検討している設計担当者の方に、ぜひお読みいただきたい内容です。

ダイレオの昇温システムとは

ダイレオの昇温システムは、浴槽の湯を循環させて均一に加温し、温度ムラが出ない快適な入浴環境を提供する自動昇温ユニットです。

福祉施設や高齢者住宅の現場では、「安全・衛生・省エネ・管理負担の軽減」が特に重要視されます。

「おいだきくん」「Spa!!テルマくん」は、これらのニーズに応えるために開発されたもので、施設規模・浴槽容量・泉質・熱源条件に応じて最適な機種を選定できる柔軟性が特徴です。

製品ラインナップ

● 小型昇温ユニット「Spa!!テルマくん」

客室個浴槽や貸切風呂などの小規模浴槽向け。
湯張り・昇温・排水を自動化し、省スペースで設置可能。
スマホ連携（オプション）で離れの客室管理にも最適。

小型昇温装置 Spa!!テルマくん（客室個浴向け）

●  浴槽追いだきユニット「おいだきくん」

500〜7,000Lに対応する中規模向け昇温ユニット。
高効率なプレート式熱交換器で、上下の温度ムラが少ない快適浴槽を維持。
年間燃料コストの削減にも効果を発揮します。

浴槽追い炊きユニット おいだきくん（中規模浴槽向け）

●  インテリジェント遠隔制御システム

《温度設定・補給・循環・排水・かけ流し・異常監視を一括管理》
・スマホ／PC／タッチパネルで複数浴槽を遠隔操作
・チェックインに合わせた自動湯張り
・異常温度や水位の警報通知
・施設規模に応じて拡張可能

客室が離れているリゾート施設やコテージ型ホテルで、
スタッフ動線を最小化しながら高品質なサービス提供を実現します。

※本システムは小型昇温ユニット「Spa!!テルマくん」のみ対応しております。

インテリジェント遠隔制御システム（温度設定や循環、補給などのお風呂のシステムを一括で管理！）

昇温システムの福祉施設納入実績・導入事例

福祉施設では、入浴の快適性と安全性を両立しながら、限られた運営コストの中で設備を維持することが求められます。

株式会社ダイレオの「昇温システム」は、浴槽の湯温維持や給湯補給、水位制御を自動化し、省エネ・衛生・管理性を高い次元で実現します。

特に高齢者施設では「おいだきくん」「Spa!!テルマくん」などの導入実績が全国に広がっており、設計段階から採用されるケースが増えています。

設計段階から選べる最適な昇温システムの強み

1. 高効率な熱交換方式で安定した昇温

ダイレオの昇温システムは、浴槽内の水を循環させて均一に加温する循環昇温方式を採用しています。
熱交換器によって効率的に熱を伝え、上下の温度差を抑制。快適な入浴温度を長時間維持します。

浴槽容量に応じて6,000〜36,000kcal/hクラスまで対応でき、ホテルや介護施設などさまざまな施設規模に柔軟に導入可能です。

2. 衛生・安全性へのこだわり

圧力式水位センサーによる制御で、配管内にたまり水を作らずレジオネラ属菌の繁殖を防止します。
高温異常を検知した際は自動で加熱を停止し、安全な運転状態を保ちます。

3. 省スペース＆省エネルギー設計

機械室を必要としないコンパクトなユニット構造が特長です。
ホテル客室や小規模温泉、コテージなど、設置スペースが限られる環境でも導入しやすい設計です。

必要な時だけ湯張り・昇温を行う自動制御システムにより、不要なエネルギー消費を抑制。
ランニングコストの削減と環境負荷低減を同時に実現します。

4. 遠隔監視・自動制御対応

タッチパネル式の専用制御盤により、温度設定や補給、排水までをワンタッチ操作。
オプションのネットワーク機能を追加すれば、スマートフォンや管理室からも遠隔で操作できます。

複数の浴室を一括で管理できるため、スタッフの巡回・操作時間を大幅に削減し、客室型温泉や離れのコテージなど、分散型施設での運用効率を高めます。

5. 豊富な導入実績とサポート体制

ダイレオの昇温システムは、東京都内の高齢者施設や大阪府の大学プール採暖槽など、全国各地で導入されています。

病院・ホテル・旅館・工場浴場など多様な環境に対応し、設計協力から施工・メンテナンスまでワンストップで支援いたします。また、導入後も定期点検や運用アドバイスを通じ、長期にわたる安定稼働をサポートします。

昇温システムの導入前に確認したいポイント

一方で、設計段階で確認すべき点もあります。
温泉泉質によっては使用できない材質があるため、温泉分析表を参照して機器を選定する必要があります。また、ろ過機能は備えていないため、毎日換水を行う運用が前提です。さらに、現場の電気設備によっては単相100Vまたは三相200V仕様の選択が必要な場合があります。

これらを事前に把握し、仕様に応じた設計・施工計画を立てることが重要です。

仕様の目安

製品名	対応浴槽容量	昇温能力	熱源タイプ	特徴
Spa!!テルマくん	〜3,000L	6,000〜15,000kcal/h	熱交換／電気ヒーター	個浴・客室向け。自動排水・スマホ操作対応。省スペース設計。
おいだきくん	500〜7,000L	10,000〜36,000kcal/h	プレート式熱交換器	高齢者施設・中規模浴槽向け。高効率昇温と省エネ制御を両立。
インテリジェント遠隔制御システム	制限なし	—	遠隔制御／自動化	多浴槽一括管理・警報通知・省力化

※詳細価格は浴槽規模・泉質・熱源条件により異なります。

設計条件に合わせた最適プランをご提案いたします。

福祉施設のお風呂設計をご担当される設計士の方へ

高齢者施設の浴場は、入浴者の安全・快適性に直結する重要な設備です。

ダイレオでは、浴槽容量・泉質・放熱計算に基づいた機種選定支援や、設計図面段階からの技術提案・負荷計算協力を行っています。

「昇温＋給湯＋除菌＋遠隔制御」をワンストップでご提供できるため、複数メーカーを組み合わせる手間を削減し、設計の合理化と信頼性向上を支援いたします。また、ヒートポンプ・ガス・電気など多様な熱源構成への対応実績があり、地域のエネルギー方針や運用コストに応じた最適化が可能です。

導入や設計検討のご相談は、ぜひダイレオにお任せください。

まとめ

ダイレオの昇温システムは、福祉施設が求める「安全・衛生・省エネ・管理性」を高い次元で満たす、総合的な浴場ソリューションです。

浴槽内の温度ムラが生じにくい循環昇温方式を採用し、冬場でも安定して適温を維持できるため、利用者がいつ入浴しても心地よい環境を提供できます。また、圧力式水位制御や自動排水機能といった衛生対策により、レジオネラ属菌のリスクを抑え、日々の安全性を確保します。

さらに、必要なときだけ効率的に加温する省エネ制御や、タッチパネル・遠隔監視による運転管理の自動化によって、スタッフの作業負担を大幅に軽減します。限られた人員でも、安定した浴場運営が行える点も大きな魅力です。

設備の選定から設計支援、運用開始後のフォローまで、一貫したサポート体制があることで、長期的な運営コストやメンテナンス性の面でも安心して採用いただけます。